僕、バカなんだ。
ちょっと前に入会した男の子が ぽつりと言いました。
「僕、バカなんだ。」
そんなとき、
「そんなことないよ」
「ばかじゃないよ、これだって出来るし・・・」
と言う人も多いでしょう。
私はだまって聞きます。
相手の気持ちもわからずただ慰めるのは
こちらの主観でしかないし、同情のように感じるからです。
黙っていると、こどもは理由を話し始めます。
「だってね、テストで50点だったんだよ。」
ここで
「50点はすごいじゃん、頑張ったね。」
なんて言う大人が多いかもしれません。
頑張ったことを褒めようとするのでしょうけど
本人が「頑張った」「すごい」と思っていないなら
その言葉は逆効果となります。
なんというか・・・慰めや同情って、上から目線なのです。
少なくとも、私はそう感じることがあるのです。
また、大人が子どもにそう言っている場面を観察してみると
そんな言葉で子どもの顔が晴れるわけでもありません。
こんなときは
「そうかあ・・・」
ぐらいにしておくと、子どもは話を続けます。
そして最後には、自分で自分の心と対話し、結論を出していきます。
「ま、僕がもう少し頑張ればいいんだけどね」
とかね。
黙って、あたたかいまなざしで
ただただ見守るだけでいいと
思うのです。
「うん」と相づちを打つだけで良いのです。
大人がしゃべる何倍もの言葉を、子どもに話させてみたらいいのに。
だまって待ってみたらいいのに。
そんなことを言っていたこの子
学校のテストで100点を取ったそうです。
ひょえ~~
でも、褒めませんよ。
「100点をとったなんて、すごいね!」
なんて。
それはつまり、100点じゃなければすごくない
ってことになるから。
何点だって、頑張ったのですからね♪
「毎日コツコツ頑張っているもんね!」
と、私は伝えます。
あなたの努力を知っているからなあ(^^)
この子は50点だと「バカ」で、100だとすごい
・・・すでにそんな観念を持ってしまっているのでしょう。
たった7年ぐらいしか生きていないのに。
うちの子なんて、10点でも「すごい」だったのにねえ。笑