不可能はないよっ♪

5年生のときに
成田にやってきた子。

頭の中にストックできる記憶が1単語。

「ちょうちょ」なら、その日は
「ちょうちょ~」だけを発していました。

会話は成り立たず、なにをきいても
「ちょうちょ~」
そんな初日でした。

さて、どこから手をつけたらよいやら。

文字を書くことも
数えることもできません。
123ができないのです。
言えないのです。
数の概念がないのです。

だって、記憶は1単語のみ。
私にとって、初のケース。

算数は数えるところから。
国語はことばを増やすところから。

やっと123・・・3つまで数えるようになったけど
3まで数えたときに
いくつ数えたか忘れてしまい
また123と数える。
それでもすぐに忘れてしまい
なかなか「3」と書くまでにいたりませんでした。

それをくりかえして
やっと「3」であることを覚える。
そして「3」と書く。

そんな状態だった子が
漢字の読み書きもできるようになり
足し算もできるようになり
会話もできるし、記憶も、すごいんです♪

眠っていた脳が起きたのでしょうね。(^^)

そして、高校に合格し、今月、成田を卒業します。

不可能はない
本当に、そう思う。

今は問題文がない教材を
自分なりに問題を考えて作って解くようになりました。
みずから考える深い思考力も育ちました。

この子から学んだこと
本というにたくさんあります。

子どもたちが私の一番の師匠です。